薬局と病院の働き方を比べてみた

薬剤師の仕事の取り組み方や給料、福利厚生などは「病院」か「薬局」かで大きく変わってきます。

一口に薬剤師と言っても、働きやすさ、やりがい、環境な働く場所によって180度変わってしまうのです。

このあたりは自分が薬剤師という仕事に何を求めるかで選んでいく必要があります。

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固定的に休めるのは薬局

門前のクリニックによって変わってきますが、多くの薬局は休みの曜日が固定されています。一般的には、木曜日の午後、土曜日の午後、日曜祝日です。

また、調剤薬局の場合、ドラッグストアと異なり日曜日祝日が休みなことが多いです。まれに日曜出勤の職場があったり、当番で出勤しないといけない日はありますが、基本的には日祝は固定で休むことができます。

病院で働く薬剤師も日曜日が休みになりますが、大きな病院にとなると日曜日も勤務する事が多くあります。

病院、ドラッグストア、調剤薬局の中で一番固定的に休みが取れるのは調剤薬局だと言えます。

薬局薬剤師は重要だが、病院薬剤師はそこまで必要とされない

病院は薬剤師の数が少なくてもやっていけますが、薬局は薬剤師いなければ潰れてしまいます。そのため、病院よりも薬局のほうが年収が高くなる傾向があります。

調剤薬局の薬剤師は20代、30代では大きく給料は変動しません。ただ、40代でエリアマネージャー以上の企業の管理部門になるともちろん給料はあがります。

が、全ての薬局薬剤師がエリアマネージャーになれる訳ではありませんので、40代、50代でも管理薬剤師のままでいる人は多いです。病院薬剤師よりはもともとの給料がいい傾向にありますが、そこから上がらないのがネックな部分ではあります。

給料を本格的に増やしたい場合には、田舎や僻地など薬局が少ない場所で働くようにすれば、人手不足なので非常に高い給料で雇ってもらえます。

なので、高い年収を希望する場合、ド田舎の薬剤師になるか、エリアマネージャー以上まで出世するという2つのパターンがあります。ただ、基本的には病院より薬局の方が給料がいい傾向にあると考えてください。

基礎的な部分をしっかりと身に付けられる

大手薬局チェーンで働き始める場合、新人薬剤師に対して、立ち振る舞いから一連の業務について研修をしてくれるので、大まかな基本を身に着ける事が出来ます。

また多くの薬局は調剤経験ナシでも受けれてくれるところが多いので、薬剤師としてキャリアをスタートさせるのに向いています。

まずは、薬局に就職して基礎的なスキルを学び、そこからより知識を深めるために病院や製薬企業のMR(営業職)などに転職するケースが一般的です。

また、調剤薬局の業務内容は店舗によってそこまで差がないので、旦那の転勤や親の介護などで薬局が変わったとしても、早ければ3か月で十分に戦力として活躍できます。とはいえ、人間関係が変わってしまうので、その辺りはしっかりとリサーチする必要があります。

個人的には、大手薬局チェーンで多くのスキルを吸収する方法をおすすめします。企業によりますが、たくさんの経験を通して、個性ある薬剤師を目指せる点は、調剤薬局薬剤師という働き方のメリットの一つです。

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薬局薬剤師はクリニックによって知識が偏る

例えば、皮膚科の門前薬局は、クリニックの医師は専門が皮膚科になるため、それ以外の疾患はほとんど知識がありません。

もちろん処方箋のほとんどは軟膏や決まった錠剤しか出さないといった状態になります。

幅広い知識を学ぶために調剤薬局に入ったとしても、限られた知識しか学べないことも多々あるので注意が必要です。

得にモチベーションの高い新人は多くの知識身に付けたいと考えますが調剤薬局では店舗によって得られる知識が偏ってしまいがちです。

しかし、病院薬剤師であれば、様々な症状の患者さんが訪れるため幅広い医薬品を取り扱うことになるので薬の知識やスキルアップには適しています。

また薬局では扱うことの少ない「輸液」や「麻酔」などを活用することが多いので、より高度な技術を学ぶことできるのも病院薬剤師の一つの魅力です。

チーム医療が学べる

病院であれば、ほとんどの場合チーム医療が組まれています。

中規模以上の病院なら必ず組まれており、小規模だとしても頻繁にチーム医療が行われています。医師、薬剤師、看護師などが連携してチームを作ることで、患者さんをサポートするのです。

チーム医療としては、主に3つ存在します。

ICT(感染制御チーム)

PCT(緩和ケアチーム:がん性疼痛)

NST(栄養サポートチーム)

一般的な調剤薬局では、このような他職種と連携して医療に取り組むことはありません。そのため、チーム医療を経験したい、学びたい場合には病院薬剤師になることが必要です。

仕事内容の違い

調剤薬局の主な仕事

お客さんと調剤薬局を訪れたことがないという人はごく少数かと思いますが、医師からもらった処方箋を渡した後、薬剤師たちは後ろの調剤室で作業を始めます。

こうした光景から調剤薬局薬剤師は医師から指示された薬を渡すだけで簡単そうだと思われることも少なくありません。しかし、あくまでもこれは単なる世間のイメージにすぎず、実際は薬局は医療機関として重要な役割を担っています。

調剤薬局の仕事の主な流れとしては以下のようになります。

1.処方箋監査、必要があれば疑義照会

2.調剤業務

3.服薬指導

4.薬歴管理

調剤薬局では、患者さんの受け入れを始めたら、まず医師からの処方箋に不備がないかをチェックします。保険証やお薬手帳を見せてもらい、保険番号や有効期限が正しいかどうか、重複投薬や相互作用の恐れがないかも確かめる必要があります。

とくに不備がなければ調剤業務をスタートします。ただ、疑わしい点や不備があれば、処方箋を書いた医師に疑義照会をしなければいけません。

薬の用意ができたら、患者さんの薬の飲み方や飲むタイミングなどを説明する服薬指導を行います。この時、ただ飲み方を一方的に話すだけでは意味がありません。

服薬指導で最も重要なのは、患者さんが理解しているかどうかです。調剤薬局は患者さんが最後に訪れる医療機関です。

そのため、薬の扱い方や注意点などを患者さん自身が理解していなければ、症状が改善しないばかりか場合によっては逆効果になってしまうケースもあります。それだけ、薬剤師の仕事は医療の中でもかなり重要であると言えます。

調剤薬局ではキャリアアップとして、管理薬剤師というポジションがあります。通常の業務に加え、医薬品の在庫やレセプトの管理などといった仕事も任されるようになります。

また、さらに上にはエリアマネージャーという役職があり、何店舗もの調剤薬局やドラッグストアをマネジメントしていくお仕事になります。

具体的には店舗ごとに売り上げ管理をしたり従業員のケアをしたりすることが主な仕事内容です。

このように調剤薬局薬剤師では上に上り詰めていくにつれて仕事の幅が広くなっていきます。

病院薬剤師の主な仕事

病院でも調剤薬局と同じく、調剤や服薬指導、疑義照会などの業務はもちろん行います。

だた、大きく違っているところは患者さんとの距離が近いことと、他職種の人とコミュニケーションをとりながら仕事進めていくことです。

病院薬剤師の主な仕事としては以下のようになります。

  • 調剤、服薬指導、疑義照会
  • チーム医療
  • 注射薬や点滴の取り扱い
  • TDM(薬物治療モニタリング)

先ほども述べましたが、病院薬剤師は専門的な知識やスキルを学ぶことができます。例えば、注射薬や点滴、TDMなども病院ならではの仕事と言えます。

さらに病院は医療の現場ということもあり、最新の知識を身に付けることができます。

転職においての違い

病院から薬剤師に転職する

病院薬剤師であれば、基本的には薬局薬剤師よりも幅広くかつ、専門的な知識が学べるため薬剤師としてはかなりスキルアップができます。

ただ、それでも病院から薬局に転職しようとする薬剤師は多いです。その大きな要因としては病院は「場所が限られており、給料が安い」からです。このような背景から病院薬剤師よりも調剤薬局やドラッグストアで働く薬剤師が圧倒的に多いのが現状です。

特に金銭面が転職に大きく影響していることがあります。

まだ若く独身の人であれば問題ないですが、結婚して家族を養っていくとなると、スキルアップよりも給料が第一優先になります。

そこで、薬局へ転職して収入を上げようと考えるケースが多いです。

病院から薬局に転職することのメリットは給料面だけでなく、病院での豊富な経験があるため、薬局では即戦力として活躍できるようになります。

いままで経験を活かしながら給料アップや福利厚生などを充実させることが容易にできるため病院薬剤師から薬局薬剤師に転職する人は多いのです。

病院から家までの距離が遠くて通いにくい、「旦那の転勤で住む地域が変わる」などの理由で求人を探す時、いままで病院で働いていた薬剤師は新しく薬局で働き始めることが多いです

病院は薬局に比べて求人数が少ないため、自分が求める労働条件を満たす職場を見つけにくいのです。

例えば、「家から近く通いやすい」「年収を高くしたい」などの希望があれば、病院よりも圧倒的に調剤薬局の求人の方が多く見つかってしまうわけです。

病院から薬局への転職であれば、年収を上げるのは簡単です。

また、病院の数は地域によって限られていますが、薬局であればコンビニの数よりも多いと言われるほどです。

そのため、薬局の求人を探すことで希望の条件が満たせることが多々あります。

薬局から病院への転職

病院はスキルアップに向いているという話を冒頭で説明しましたが、薬局から病院へ転職する理由としては、やはりスキルアップが一番大きいです。

前述の通り、病院薬剤師では年収が下がることが多いため、「給料を上げよう!」といって病院へ転職を考える人はいません。

こういった背景から、すで家庭をもっている人や年齢が高い人が薬局から病院に転職するケースはほとんどありません。

年収や給料もよくない、ただし専門的なスキルや最新医療、チームでの働き方を経験できるとのが病院薬剤師の特徴です。

そのため、比較的年齢が若く、仕事に対して情熱のある人が薬局から病院へと転職していきます。

この場合、20代後半までには転職を決めることが多く、40代以降になると薬局から病院への転職はかなり少なくなります。

ただし、パートやアルバイト、派遣という条件で病院で働くケースはよくあります。ただ、正社員という扱いで「年齢が高い人が薬局から病院へ転職する」のは珍しいと考えてください。

逆に病院側としても、スキルアップしたいという若者は積極的に雇っていく風潮が強いです。

そのため、20代で薬局から病院へ行くことは普通です。また30代でも、まだ受け入れてくれる病院は多くあります。

もし、あなたが薬局から病院への転職を考えている場合は早めの決断がその後を左右します。一度病院で修行して、また薬局に戻ると即戦力して迎え入られることも多いです。

労働条件が許すようであれば、病院での経験を積んでおくことに越したことはありません。

このように職場に何を求めるかで薬剤師の働きやすさは大きく変わってしまいます。

そのため、薬剤師として転職を考える場合には自分が職場に求めるものを考え抜いた上で職探しを行う必要があります。

薬剤師が転職する際に必ずといって使用するのが転職サイトです。というのも、100以上の中から自分の希望にあった求人を選べるためです。

 

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以下の記事では、薬剤師専門の転職サイトをランキング形式で特徴を解説していますので、ぜひ参考にして頂ければと思います。

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