特養(特別養護老人ホーム)で薬剤師が働くには

今後の少子高齢化社会に合わせて、特養(特別養護老人ホーム)で働こうと考える薬剤師も多くなっています。

ただ、介護施設で働く薬剤師の仕事内容や給料について情報が少ないのがネックなところ。

そこで、薬剤師が特別養護老人ホームで働く場合の労働条件や環境などについてまとめて解説していきます。

特養(特別養護老人ホーム)とは?

病気や障がいなどにより自宅での生活が難しいとされた高齢者が、入居できる介護施設となります。そのため、特養(特別養護老人ホーム)は、公的に運営されている介護施設ひとつとなります。

例えば、「寝たきり」や「認知症」で自宅での生活に支障が出るといった場合には、なかなか自宅での介護を受けることが困難なため、特養(特別養護老人ホーム)のような公的な介護施設に入居するのです。

具体的には要介護3~5の高齢者が入居できます。

そのため、主に高齢者の身体介護をメインとした業務となります。最終的には入居者ができる限り介護を必要とせずに生活すること目標にしています。

ただ、薬剤師は調剤は処方を通して、介護に関わっていく形になります。

特養では、薬剤師だけではなく、看護師、理学療法士、言語聴覚士、医師など、各分野の専門家と連携しながら高齢者に対して介護を行っていきます。

老健(介護老人保健施設)との違い

薬剤師が介護施設で働く場合、特養のほかに老健(介護老人保健施設)があります。

どちらも、自宅での生活が難しい高齢者が入居できる施設ですが、どのような違いがあるのでしょうか?

まず、大きな違いな違いとしてはその役割です。

老健の場合は、高齢者の医療ケアやリハビリを中心に行う施設です。そのため、病気により少し身動きが取りづらくなった人が復帰できるように支援します。

入居期間も3か月~1年と短期間なのが特徴です。

一方で、特養の場合は、リハビリではなく、身体的な介護を中心に行っていきます。入居者の要介護レベルが特養の方が高いので、入居者のほとんどは自分では全く身動きが取れない人となります。

そのため、特養では入居期間を設けずに終身利用することができます。もちろん、在宅復帰できそうな患者さんは退居することができます。

つまり、老健と特養の違いとしては、入居者の重症度の違いから役割が、リハビリか介護かに分かれるといった点です。

特養(特別養護老人ホーム)薬剤師の役割

それでは、特養での薬剤師の役割はどのようなものでしょうか?

薬剤師は医薬品を通じて、患者さんの薬の処方や調剤など行ってきます。基本的には、一般的な調剤薬局と変わらず、

  • 調剤
  • 配薬
  • 薬の管理や発注
  • 服薬指導

などを行ってきます。介護施設ということもあってきつい仕事なイメージがあるかもしれませんが、薬剤師は直接介護には関わりません。

というのも、薬剤師は特養(特別養護老人ホーム)の施設内で働くのではなく、施設の近くにある調剤薬局で働くことになります。

そのため、仕事内容はほぼ調剤薬局と同じで、一般の患者さんへの処方を行いながら、特養の入居者に対して、配薬を行っていくのです。

入居者が多いことから、患者さんの飲み合わせや薬歴、常備薬などをしっかりと管理する必要があります。

そのため、今まで調剤薬局で働いてきた人はその経験やスキルを生かすことができるでしょう。

薬剤師が特養薬局で働くメリット

それでは、薬剤師が特養で働く利点としてはどのようことが挙げられるでしょうか?

高齢者への処方ということで以下のようなメリットは得ることができるでしょう。

1.将来必ず必要となるスキルを学ぶことができる

少子高齢化と言われているように、今後ますます高齢者の人口は増えていきます。

2005年では、全人口の5人に1人が高齢者とだったのが、2015年では全人口の4人に1人、さらに2025年までには全人口の30%以上が高齢者となることが見込まれているのです。

そのため、今のうちに特養で働いておくことで、今後の高齢化社会でスキルや知識を活かして安定して働くことができるのです。

実際に、特養の数も増えつつあるので、今後は調剤薬局のほとんどが介護施設への配薬を行うようなる可能性もあります。

様々な症状の入居者が生活しているため、飲み合わせや薬の種類などの知識が身につきます。

高齢者は薬物動態の個人差が激しいため、症状が同じでも個人によぅて処方する薬を工夫しなければなりません。

また、副作用による影響も大きいため、薬の使い方間違ったときの対処法などを経験として得ることができます。

2.慢性期病院や老健など、他職種でも活かせる

また、高齢者への処方に詳しい薬剤師は、以下のような職場でも重宝されます。

(クリックで詳細が見れます)

この3つの職場は高齢者の患者さんが多いので高齢者への処方に慣れた薬剤師を求めています。

つまり、特養(特別養護老人ホーム)で培った高齢者の健康や薬の知識によって働き口が広がるわけです。

3.利用者が安定している

終身利用が可能なので、患者さんとの関係も構築しやすいのが特徴です。

一般的な薬局や病院では、たった数分の服薬指導をするタイミングでしか患者さんと触れ合う機会がないです。しかし、特養であれば一人ひとりの患者さんに対してしっかりと対応することができます。

ただ、施設によっては、薬剤師が直接服薬指導しないケースもあり、看護師を通してで処方することも多いため、その点は注意が必要です。

薬剤師が特養の薬局で働く場合の年収

施設には地域によって幅がありますが、年収400〜600万円が相場と言えます。

調剤薬局での勤務なので、一般的な調剤薬局で働く薬剤師とほぼ変わりません。ただ、田舎や僻地など人手が少ない薬局では、最初から高年収が期待できます。

例えば、島根県であれば年収700万円からのスタートといった求人もあります。

そのため、年収にこだわりたい人は田舎の求人を当たってみるとよいでしょう。

特養(特別養護老人ホーム)薬局は求人票だけではわからない

調剤薬局での求人は数多くあるものの、その薬局が特養への配薬を行っているかどうかは、ほとんどの場合求人票には書いていません。

そのため、自分一人でインターネットを活用して調べてもなかなか求人が出てきません。

そこで、転職サイトに登録して、コンサルタント相談することが必要となってきます。

コンサルタントは求人先の労働条件や環境ついても詳しいので、求人票に書いてない情報まで教えてくれます。

まずは「特養への配薬を行っている薬局」を探していると伝えることで、いくつか求人が見つかる可能性もあります。

また、事前に職場見学などもすることができるので、人間関係や雰囲気を確かめた上で面接を受けることができます。

薬剤師が転職する際に必ずといって使用するのが転職サイトです。というのも、100以上の中から自分の希望にあった求人を選べるためです。

 

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以下の記事では、薬剤師専門の転職サイトをランキング形式で特徴を解説していますので、ぜひ参考にして頂ければと思います。

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